誹謗中傷業務について
最近インターネット上で個人や会社を誹謗中傷する書き込みがなされ、こうした書き込みがネット上に拡散されたことで不利益を被った、という相談案件が増えています。
インターネットが普及した情報化社会では、誰もが情報の発信者となることができ、容易に世界中の人とコミュニケーションを取り合い情報交換できるようになりました。
他方でインターネット上では現実世界で考えられないような内容や表現で個人の名誉を傷つけたり、個人のプライバシーを侵害し、差別を助長したりするなどの様々な問題が発生しています。こうした問題の背景には、インターネット上では相手の顔が見えず情報発信者の匿名性が高いため、相手への影響に配慮することなく、無責任な書き込みをしやすい環境が整っていることが挙げられます。
個人の名誉を傷つけたり、個人のプライバシーを侵害し、差別を助長したりするいわゆる誹謗中傷の書込みは、相手の心を深く傷つけるものであり、内容によっては名誉毀損等の罪に当たり刑事処罰の対象となることもあります
こうした誹謗中傷の書き込みは一時的な感情によるいやがらせの場合も多いので、静観して様子を見るのも立派な解決方法の一つです。
ただ、個人や会社がいわれのない誹謗中傷にさらされ、実害まで発生している場合にはこれを放置しておくのは得策ではありません。
かといって誹謗中傷の書き込みに対して感情的に反応してしまってはますます激しい誹謗中傷を呼び込むことにつながりかねません。
問題のある書き込みを削除して欲しい時は、サイトの管理者やプロバイダに削除を要請しましょう。通常、掲示板等のサイトには管理者がいます。書き込まれた内容を削除できるのは管理者になりますので、書き込みの削除を希望する場合、まずはこの管理者に削除要請を出しましょう。
また、任意の削除要請に応じない場合にはプロバイダ又は掲示板管理者に対し、これら誹謗中傷や個人情報の書き込みを削除するよう求める仮処分申請を裁判所に申し立てるという方法も考えられます。
いずれにしても、いわれのない誹謗中傷の書き込みや個人のプライバシーを侵害する書き込みは違法ですので、誹謗中傷で悩まれている方は法律の専門家である弁護士に早めに相談を行い対処していくのがよろしいでしょう。