離婚問題でよくある質問(オーバーローン住宅の処理について)

2014-09-04

離婚相談を受ける際には、住宅ローンが組まれている自宅について、その評価額よりも住宅ローンの残額が多い、いわゆるオーバーローン状態になっていることが多いです。

こうしたオーバーローン物件は離婚に伴う財産分与で問題になってきますが、夫か妻のどちらが住宅を取得するのか、どちらがローンを支払っていくのか、あるいはローンの支払いを断念して住宅を売却するのか決断を迫られることになります。

いずれの決断をするにしても注意をしておく必要があるのは、夫婦間で幾ら合意がまとまったとしても、金融機関は蚊帳の外なので当然これに拘束されるものではありません。

ですから、たとえば妻と子が引き続き住宅に住むけれど夫がローンを支払います、と夫婦間で合意ができたとしても、夫が何らかの事情でローンを支払うことができなければ、金融機関の動き次第では妻と子は住宅を立ち退かなくてはならないことになるでしょう。

こういった事態を当事者はきちんと想定しておく必要があります。

(参考文献 判タ1352。p86-)

 

 

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