無断駐車の撃退方法②
さて、前回の続きです。
無断駐車の対策として「無断駐車は発見次第、金○○万円貰い受けます。」のような看板を見かけることがあります。
現実問題として無断駐車をした人に対して看板に記載された金額を請求して取り立てることはできるのでしょうか??
これはかなりハードルが高いと言わざるを得ません。
まず上記のような看板があるからといって当然、無断駐車をした人との間で金○○万円を支払ってもらう約束が成立している、というのは困難でしょう。
状況からして無断駐車している人間が本気で金○○万円を支払う意思があるとは思えません。
看板がたとえ目に入っていたとしても、看板記載の内容を承諾した、とは直ちにならないでしょう。
これは飲食店の看板(お勧めメニュー)を見て店内に入ったからといって、直ちに看板のメニューを注文することにはならない、ということに似ています。
そうすると、無断駐車した人間はルールを無視して利益を得ているのと同じじゃないか、ズルイ!という批判が当然に起こります。
ただ、まったく何も請求ができない、というわけではありません。
例えば土地の持ち主は近隣のコインパーキングの駐車料金を調べて、無断駐車時間に対応した損害を請求するということが考えられます。
他にも実害が発生しているのであれば請求することは筋論からいえば間違っていません。
でも1時間程度、無断駐車をされたからといって通常は5万円だの10万円の損害が発生することはありませんよね??
あくまでも現実に受けた損害以上のものは請求できない、というのが大原則となります。
・・・・(゜-゜)
ただですね、私個人の思いとしては上記の結論ですとコインパーキング相当のお金を払えばどこにだって無断駐車をして良いという考えに結び付きそうで嫌なんですよ。
というわけで当事務所の駐車場に無断駐車した車両に対しては、その周囲を職員の車両で囲んでしまうという方法で対抗しようと思いました。
当事務所の管理地なんですからどこに駐車しようが自由ですよね。
そのまま半日ほど放置しておくか、「どけて欲しい。」と頼んできたら「な、なんで?ぼ、僕、何か悪いことした?」と小一時間ほど会話を楽しむのも一興です。
で、肝心の事務所駐車場にとめられた無断駐車車両なんですが上記計画を実行に移そうと外に出た瞬間に車の持ち主が戻ってこられました。
申し訳ないと繰り返し謝られたので、「一言ことわってください。」とだけ言って終わりました。
実際問題としては構っている時間がもったいないのですから、無断駐車をされないようにカラーコーンなどで対策をしようと思います。
色々と考えましたが、請求をする、しないはともかくとして無断駐車に対しては厳しい態度で臨む旨の警告看板や文書で対抗するのが現実的な案といえるでしょうね。
※2回にわたり連載した無断駐車対策に関する本コラムは色々なところから反響をよんでおり私も嬉しい限りです。
私が採ろうとした周囲を車両で囲む作戦は法的にはグレーゾーンであってお勧めはしておりません。私もカッカきていました。反省しきりです。
ちなみに今は営業時間外になるとカラーコーンを置いて入口を封鎖しています。(2015.7.8追記)